おもいつかない

タイトルなんておもいつかないような日々

クラシックギターレッスン Barcarolaに七転八倒

コンクール本選で弾く曲をレッスンで見てもらう。

始めのイントロが終わった直後のテーマ。この1小節に吐きそうなくらい四苦八苦している。

一応この曲弾いてギターコンペで地区大会金賞と全国大会で銀賞を貰ってるんだけどな。コンクールとなると指摘も厳しさを増してきた。

 

さておき、曲の拍子は6/8拍子だ。3/4拍子が2回で6/8ではないのだ。なので作曲家が6/8拍子としているからには3拍子で弾いているように聞こえてはいけない。

そしてもう一つ重要な指定が「Barcarola(舟歌)」だ。

舟歌」というと日本人のおっさんである私は八代亜紀の「舟唄」をイメージしてしまってピンとこないのだが、クラシック曲のそれはヴェネツィアのゴンドラ漕ぎが歌うリズムとのこと。なので作曲家がそれを指定しているってことは、船や波の「揺れ」を感じさせておくれってことなのだ。

私の先生曰く

横に揺れる同じ振れ幅のリズムでは面白くないでしょ?ゴンドラの漕ぎ手って船の最後尾で漕いでいるから、船が進む波を乗り越える揺れとすると、最後尾からは波で上がるのと下りるのとは違うリズムに感じるんじゃない?

これは今日のレッスンで言われたわけではなく、この曲を始めた最初に言われたのだ。それからかれこれ5年になるのだが、未だにリズムを褒められないどころかダメ出しされる。

揺らすには前半の音3つは駆け足気味に速く、後半は丸く膨らませるように

それから(6/8拍子を前半と後半の2拍と仮定して)1拍目のBassはズンっと響かせ、2拍めの2声の和音は軽めにポンっと

や、言葉では分かるけど、ズンと弾いたとこを駆け足にしてポンっと軽く弾いてからを膨らませるのは、実際やってみるとしっくり来ないというかなんというか。こうかな?と悩んで変える度に迷宮入りしそうな。今日はかなり落胆させたかな。「なんでそぉ~なるの!」と言いたかったかも。

 

家に帰ってその部分を何度も繰り返しながらじっくり分析してみると、私はBassと伴奏とメロディの分離が頭の中でできていないのかも。と。

私の演奏を聴いた後で、先生から「生真面目だなぁ」と言われることが多々ある。で、その言葉と今吐きそうな部分とを合わせて考えてみる。先の楽譜切り抜きをもう一度載せて

この最初の再低音Bassの「レ」と次の「ラ」と「ファ#(ニ長調です)」を楽譜に描かれた図形のイメージで生真面目に続けているので、ズンと弾いたBassのレに伴奏のラとファ#が意識の中で引っ張られているのか。と。

で、最初のレを切り離して放り投げる意識で「弾いた後のお前がどうなっても俺は知らん」って弾いてみたら、あら、いいじゃないの。

次の2声の和音もそうだ。後は知らん。いいじゃないの。弾いた後は同時に弾いていたメロディである「ラ」にビブラートを掛けながらその後のメロディにどう繋げるかだけに集中する。伴奏の音は駆け足のリズムを刻むだけで何か鳴ってればいい(先生談)。いいじゃないの。

(ちなみにギター譜は上に棒や旗が出ているのがメロディで下に出るのがBassと伴奏です)

ちょっと掴みかけている気がする。もうコンクールまで20日しかないけど。

 

フォームを変えたのでそれも見てもらう。

右足を大きく後ろに引いて左足は正面。体を捻ってギターをかなり斜めに構えることになるが、右腋が閉まってギターを支えやすくなるのと、遠近両用メガネを外した裸眼でも左手で押さえる指板にピントを合わせやすくなる。なのでこのフォームでメガネを外した裸眼で弾くことに決めたのだ。

右足を引いて開くなら、爪先は自然に延長線上に向けるのではなく正面に向けた方が安定する

実際に後ろに引いた右足の爪先を正面(つまり左足の爪先と同じ方向)に向けると、足首を捻ることになるので突っ張って辛い感じだが、右足がロックされてそれ以上開かなくなるのでギターが動かず安定する。

やっぱりただ「ギターの上手い人」ではなく「教えるプロ」は引き出し持ってるなぁ。これはちょっとビックリした。

 

それから、私が今まで経験してきたホールを聞いて

今までのホールは自分が出している音が前にしか向かわないけど、今度のコンクールで使うホールは自分の後ろから音が聞こえてくると思うから驚かないように

とのこと。これまた貴重な実践的アドバイスありがとうございます。

本番までレッスンはあと1回。さぁ頑張るぞ。