おもいつかない

タイトルなんておもいつかないような日々

涙の賛美

先日書いた『見上げてごらん夜の星を』と並行して、シューベルトの『涙の賛美』をやりますと、教室の先生に連絡した。

一応は、来年の秋にある『中部アマチュアギターコンクール』を視野に入れて。本当に応募するかは知らんけど。録音審査だけで五千円が飛んでいくので自信が持てなかったら無かったことにする。

現代ギター社『メルツ ギターのための6つのシューベルト歌曲』より

 

シューベルトは貧乏でピアノを買えなかったか売ってお金に換えてしまったかで、ギターで作曲していたのではないかと言われている。なので元は歌曲だけどギターの独奏用に編曲されても親和性が高くて無理矢理感がなく、とても自然な感じ。

ちなみに使う楽譜はシューベルトと同年代に活躍したギタリストで作曲家の「J.K. メルツ(Johann Kaspar Mertz)」が編曲したもの。

 

シューベルトに限らないんだけど、ロマン派の作品は和音に4声が多用されるので結構大変。弦を押さえながら「この音要る?」って、要るんだろうなと分かっていても愚痴りたくなるのだ。音1つ減るだけでどれだけ楽に弾けるかと何度思ったことか。譜読みの段階で「イィィィィィー!」ってなる。

あと、5年前に同じくシューベルトの「セレナーデ」を弾いたのだが、そいつは伴奏は八分音符でメロディーに三連符が多用される。割り切れるリズムに割り切れないメロディーが乗っかるのだ。なので音を微妙にずらすのだけど、同じ音量で弾いていいならともかく、伴奏音は控えめでメロディーは浮き上がるようになんて、聴いている人には伝わらない難しさが続くから「コスパの悪い」と表現される地味な難しさに支配される。「涙の賛美」もそんな意地悪(?)が沢山出てくる。

 

難しくてコスパ悪いけどそれでもやはりロマン派、特にシューベルトは「美しい」のだ。こういう曲を情緒たっぷりに歌い上げられるようになったらどれだけ気持良いだろうか。と。

 

マルシン・ディラが弾く『涙の賛美』

www.youtube.com

この人は本当に力感も無駄な動きもなく「ギターに触っているだけ」という演奏で惚れ惚れする。見ていると凄く簡単に弾いているように見えるから「俺でも簡単に弾けるんじゃないか」と錯覚した後に絶望が待っている。

 

こちらは『セレナーデ』 シューベルトの歌曲で一番有名なので聴いたことはあるはず。恋愛コントのBGMとか。

www.youtube.com

一番最初にギターコンペ中部大会に出たときに弾いた曲。「手が勝手に震えて止まらない」を初めて経験した思い出の曲でもある。

 

来年1月のギターコンペ中部大会をパスしたので必然的に3月の全国大会も考えなくていいから、5月にある教室の「春の大発表会」までみっちり集中したりクラシック以外の曲もいろいろ弾いていきたい。