顔にモザイクは嫌だなと思って踏み出せないでいたけど、「演奏の様子は分かるが姿は隠す」のがエフェクトで簡単にできると分かったので、調子に乗って演奏動画第二弾です。
第一弾と同じく興味ない方はスルーしてください。
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2023年1月15日 静岡音楽館AOIで行われたギターコンペティション中部大会での演奏です。
曲はA.バリオス作曲の『フリア・フロリダ(Julia Florida)』で、ギターの為に作られた数ある独奏曲の中で最も美しいとされる曲の一つです。この曲を弾き始めて3年、この動画の演奏でようやく「金賞」を頂いて全国大会の切符を手にした思入れの強い曲となりました。
金賞といってもアマチュア愛好家レベルの大会で少々のミスはノーカンって感じです。小さいミス多いし突っ走っている部分もあるのでそのつもりで生暖かく聴いてみてください。
ーーー曲の説明を少し
作曲者のバリオスは心臓を患って、芸術家を支援しているお金持ちの家で療養します。バリオスの生まれたパラグアイに当時は大きな病院はなかったと思うのでそれが普通だったのでしょう。
タイトルの「フリア(Julia)」は女性の名前です。英語読みだと「ジュリア」と発音される綴りですね。「フロリダ(Florida)」は地名の由来にもなっていますが、沢山の花が咲き誇る様子を表しているそうです。なのでタイトルの意味は『花のように美しいフリア』ということでしょう。そのフリアは、療養先のお金持ちの姪です。
この曲を「フリアへの恋心を歌っている」と解釈をしている人も多いようですが、私には、心臓の病という自覚症状がはっきり出て恐怖に駆られていそうな中で恋をしているとは思えない。
広い庭に沢山咲いている花を愛でながら踊るように優雅に歩いている成長期の若い女性フリア。ベッドの置かれた暗い病室の中からその様子を眺め、その生命力が発する美しさに改めて感嘆するが、同時に「それに比べて私は」と自分の命を脅かす病に「また作曲をして演奏活動ができるようになるのだろうか」との不安と焦燥に駆られる。その思いが交互に繰り返されている。
なので冒頭からの部分は美しいフリアを眺めている状況。急に雰囲気が暗くなる部分は病に対する恐れや不安。そしてまたフリアに目を移し、命ある限り花や風景や生命の美しさを見逃さないように生きてゆけばいいじゃないかと吹っ切れたようにエンディングを迎える。途中でフリアが大きくステップを切ってクルリと回るようなフレーズも出てきます。稚拙なので表現しきれていないかと思いますが。
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妻が録画のスタートに失敗しているので演奏開始4秒後くらいのイントロ途中から始まります。最後の方は鼻水が出て来て「すすったら音が聞こえちゃうかな」と考えていたのでミス連発しています。鼻水は垂らしたまま弾き終えました。